Handmade  〜 ROD 〜

TBSF90ML

1. フォアグリップ

◆切断
2011.08
必ずカッターの刃を新品にして切断。
 

◆研磨

2011.08
電動ドリルに紙を巻いてその上から穴の軽にあわせてガムテープを巻き、紙やすりで研磨する。
この時は#240で地味に整えた。

ちなみに「誰にでもできるロッドクラフト」には、
 形を作る ⇒ #40
 形を整える ⇒ #80
 表面を磨く ⇒ #100
と、記述されている。
形状は長年使い慣れたufmウエダのグリップをパクッてみることにした。 
 

2. パイプシート

◆切断
2011.08
近頃出番は無くなって来たがお気に入りの
『アピア 風神’Z 83L ネオンナイト』 と
最近のメインロッド、
『ufmウエダ SeaRunBORON SRS-86FT-RS』 を
参考に長さを合わせて切断。
 

◆研磨
2011.08
切り口を平らに研磨。
 

◆アーバー
2011.08
アーバーは普通コルクを使うことが多いが今回はカーボンパイプを使用。
はみ出した接着剤の受け口になる隙間が欲しいので、パイプシートより若干短めに切断。
 
カットしたアーバーをパイプシートに挿入、2液性エポキシ接着剤で接着。
 

3. リアグリップの作成

◆切断
2011.08
長い釣人生の中でピッタシ自分に合っている2本に長さを合わせてカット。 
 

◆研磨
2011.08
やはり長年使い慣れたufmウエダのグリップをパクッてみることにした。
だがリアグリップは参考にした程度で、j自分が握りやすいように研磨。
#240のサンドペーパー1枚使った。
フォアグリップより長いので疲れる。。。(汗
(「誰にでもできるロッドクラフト」に記述の番手を使えば手っ取り早いと思います。)
 
自分の好みに合うよう握りながら少しずつ削ったが。。。
完成してみれば、やはり微妙に似てしまう。
慣れとは恐ろしい(?)もんだ。
 
ちなみに全部ネジ山が切ってある棒(?)に刺してドリルで回すとエエヨ!
と、「誰にでもできるロッドクラフト」に書いてある。
ホームセンターで1m50円、ボルト8円ワッシャー5円で売っていた。
1mを50cm、30cm、20cmにカット。
結構便利なのでお勧め。

ロッドの長さからか、少々短く感じたのでグリップエンドを追加。

◆仮組み
2011.08
まだ接着はせずに、仮組みしてみた。
 
グリップエンド無しでもOKだけど全体のバランスを考えるとやはり若干短い気も。。。
せっかく作ったがグリップエンドは足すか否か・・・悩みどころ。
でも形状は想像以上の出来栄えなので120%満足。
(写真はグリップエンドを付けてない状態です。ちなみに上の2本は比較の為のウエダのロッド。)
 
3. ガイドの取り付け

◆Topガイドの装着
2011.08
まずは#1、#2それぞれのスパイン出し。
スパインには丸印を付けた。
スパイン出しの方法は富士工業のサイトの『誰にでも出来るロッドクラフト』をご参照下さい。
スパインは色々な意味で大切だと思うので、解るまで気長に取り組むことをお勧めします。
 
購入したガイドセットのTopガイドは若干軽が太い。
その為ブランクのTopにスレッドを巻いて嵩上げ。
ちなみにサバロの店長は嵩上げしたところで感度に影響無いと言っていた。
(写真がピンボケでごめんなさい、解り難いけどTopのアップです。)
 
スパインの位置に注意しながら接着。
接着剤は百均の2液性エポキシ接着剤を使ってみた。
(ちなみにこの接着剤、自作ルアーではリップ等で実績あります。)
スパインはスピニングロッドの場合腹側(上、ガイドを付けない側)にする。
写真で言えば、スパインの丸印は裏側になる。
 

◆その他のガイドの取り付け
2011.08
まず各ガイドの足をなめらかになるよう削る。
 
マスキングテープで各ガイドを仮止めする。
位置は富士工業のカタログを参考にした。
富士工業が推奨しているガイドセッティング通りの位置でまず間違いとのこと。
これは丸橋栄三さんから教えて頂いた。

ちなみにガイドを通っている糸は、数日掛かる作業中の紛失防止の為の保険。
一気に片付けるならわずらわしいので不要かと。
 
リールを付けてラインを通し、ラインの先を固定出来るものに結んでロッドを曲げる。
全体のバランスを見て、OKだったらスレッドを巻く。

写真は#2だがこのガイドを固定する前にブランクのTop側からしか入らないものは通しておく。
これを忘れると悲惨なので、固定する前の最終確認は必須。
今回はフロントグリップのみが後ろ側から入らないので、予め通してから固定した。
 
 
グリップ側にはコーティングで段差を付けたい為、スレッドを巻いた。
上側にはシルバーの飾り糸も巻いてみた。
スレッドを巻いた右側に見える太い糸はフロントグリップ用のアーバー。
 

◆コーティングとロゴ入れ
2011.08
スレッドを全て巻き終わったらいよいよコーティング。
使用したコーティング剤は特にフライマンの間で人気のフレックスコート。
粘度の高いものと低いものがあり、低い方が初心者向け。
これは中間。
中間とは言え硬化するのは、早い! ・ ・ ・ 気がする
サバロの店長曰く、「そりゃ、手際が悪いからじゃね?」 だそうだ。
 
こんな感じで主剤と硬化剤(以降 A、B)と薄め液を軽量カップにそれぞれ入れる。
余るくらい作る。
足りなくなって再び混ぜ合わせてる間にどんどん硬化が進み、作業し難くなる。

★以下、フィニッシャーを使用することを前提に書きます。
★『誰にでもできるロッドクラフト』 も参照してください。

1回目はA液とB液を良く混ぜてからうすめ液でかなり薄めた液を作る。
そしてスレッドへ染み込ませるつもりでコーティングする。
ちなみにサバロの店長はA液+B液と同量と言ってたが、倍にした。
(A液+B液 : うすめ液 = 1 : 2)
うすめ液はA液とB液を完全に混ぜ合わせてから入れる。
全てのスレッドに染み込ませたら一晩乾燥させる。

2回目は薄め液を使わずそのまま使用する。
仕上げになるので手早く丁寧に作業する。
コーティング剤は塗ると言うよりも、垂れても何しても気にせずたっぷり盛るのがコツ。
綺麗に盛らなくても良いので、とにかく手早くコーティングしたい範囲に盛る。
盛ったら直ぐにバーナーで炙る。
この時コーティングした部分をバーナーで炙るというより、素早く通過させる感じ。
塗った部分をバーナーで素早く2、3往復させると瞬時に泡が消える。
そしてコーティング剤が柔らかくなり、常に回転しているので盛ったところが慣れて綺麗に平らになる。
この時ポタポタ垂れ落ちるくらいじゃないとダメ、垂れないと綺麗にならずムラになるので要注意。
しつこいけど、コーティング剤はケチると失敗するので大胆に盛るのがコツ。
盛り過ぎた余分なコーティング剤は垂れてくれるので大丈夫。

コーティングが乾けば#1は完成。
#2は更にグリップ側に段差を付けてロゴを入れたいので作業は続く。
ロゴを入れるのは結構大変だった。
 
グリップの付け根付近はこんな感じ。
最初に10数cmスレッドを巻いてコーティングを済ませる。
そして乾かした後、元側にコーティングした上から更に数cm程スレッドを巻く。
その部分をコーティングして段差を付ける(写真)。
写真の左側の広い部分にロゴを入れる。

ところが、ロゴ入れ失敗。
ロゴのステッカーを作成し、それを貼った上からコーティングしたのだが、
コーティングしているうちに徐々にシールが剥離してきた。
直ぐに塗っているエポキシを落としてシールを剥がしたが、既にボコボコ。
乾いた後、サンドペーパーでなんとか平らにして再びコーティング。
 
ロゴの入れ直し。
サバロの店長に相談しつつ、
結局ハンドメイドルアーの塗装の要領でやってみることにした。
エアブラシと筆を駆使してロゴの作成。

ロゴ入れが終わったら完全に乾燥させてから最終コーティングに入る。
ここは絶対焦っちゃいけないところ。
 
完成したのがコレ。
写真では解り難いけど、ロゴ(上の写真)は逆さにした。
(魚と一緒に撮影する際、お気入りのセッティングではロゴが逆さになってしまうので。)

ちなみに記述したLureWeightは、こんなもんかな的でアバウト。
TBSF90MLの“ML”も振った時に感じたまま。
 
 
4. グリップ周りの作成

◆グリップ周りの作成
2011.08
先に作成したフォアグリップ、パイプシート、リアグリップを接着する。
2液性のエポキシ接着剤で、ガイドとのバランスを考えながら向きに注意して接着する。

大変だったのはリールを付けたときのバランスを取り、エンドキャップにオモリを入れる作業。
精緻なところを求めないのであれば、バランサーを購入した方が断然楽。
 
まずグリップの接着剤が乾いたらリールを装着してバランスを取る。
セルテートハイパーカスタムであれば、エンドキャップだけでもちょうど良い。
ドンピシャの許容範囲。
 
 
だけどタックルとしての総重量を考えてイグジストでバランスを取ることにした。
 
バランスを取るのに使ったオモリは4号のナツメオモリ。
オモリを少し削ってはグリップエンドにマスキングテープで止めて、バランスを見る。
これを繰返しイイ感じになる重さを見つける。
理想のバランスが決まったら最終仕上げ。
外側をブランクの径に合わせ、穴はエンドキャップの突き出た棒に合わせて加工する。
だが、削ってしまったらバランスが崩れてしまう為カナヅチなどで叩いて成形する。
 
コツコツと地味に叩き出して、完成(左側)。
 
ブランクにピッタシ、我ながら凄い!
 
エンドキャップにもピッタシ、我ながら凄い!
これも2液性エポキシ接着剤で接着して、終了。
 
5. 完成

◆お披露目
2011.08
ついに完成!
構想からここまでは、とてつもなく長くもあり短くもあり。
何れにしても、感無量。
諸々ご教示頂いた友人には色々な意味で感謝。
 
早速入魂完了〜♪
。。。カニだけど
 
2011年9月3日、本命入魂完了〜!
。。。カニのことは忘れました〜♪