おＮｅｗのおろし金に物言いが付いた！

木屋のおろし金を新調したことをアップしたらある人から、
「おろし金と言ったら大矢だろ！」　と。
突っ込まれた意味はわからないけど、言いたいことは凄くよくわかる。
　
ガキの頃から浅草の大矢製作所のおろし金と言ったらそりゃもう超有名だった（今は埼玉らしいけど）。
勿論今も変わらずおろし金の代名詞的存在。
歴史がものを言っちゃうし、ＴＶでも紹介されちゃうし、プロの料理人御用達だし、おろし金のブランド中のブランド。
関東では刃物と言ったら日本橋木屋、おろし金と言ったら大矢製作所（と、勝手に思ってる）。
大矢はその木屋にも おろし金を卸してるから凄いもんだ。
　
↓これは薬味用のおろし金だが、大矢製作所から直接購入したもの。１度でも薬味用のおろし金に興味を持ったり購入しようとしたり贈り物に考えたりしたことのある人ならば、鶴と亀の薬味用おろし金は見たこと有ると思う。
　
ちなみに、
　
　・大根はどんな食べ方をしても（お腹に）あたらない
　　　↓
　・当たらない役者は下手（＝大根役者）
　　　↓
　・大根役者は舞台から降ろす
　　　↓
　・大根役者は役を降ろす
　　　↓
　・大根は厄を降ろす（落とす）
　　　↓
　・大根をおろす
　　　↓
　・おろし金
　
といった「風が吹けば桶屋が儲かる」的なこじつけっぽいけど『おろし金』は昔から縁起物（厄を落とす）として着物や手ぬぐいの柄とかおめでたい時の贈り物として利用されてきたらしい。
　
話を戻すと、
この鶴と亀の薬味用おろし金は大矢と木屋から全く同じものが販売されている。
大矢はおろし金を木屋に卸してるんだから、
木屋で販売してるものは大矢から仕入れたものだろう。
突っ込まれた箱型のおろし金は、木屋と大矢で見た目の違いは取っ手部分。
勿論これも大矢から仕入れてるのかな。
一般的な羽子板状のおろし金も木屋と刻印されてるけど大矢で作成されたものなんだろうな。
そう言えば木屋にしか売ってない魚や野菜を模った薬味おろしがあるけど、こちらは大矢では見かけないので不明だな。
　
　
では何故大矢ではなく、あえてわざわざ木屋なのか？
それは単純に両親が木屋贔屓だったってなだけ。
　
シーバスにどっぷりはまった頃に母親が鱸をさばくのは大変だろうと木屋の出刃包丁をくれた。
母親は日々の料理用に木屋の包丁。
父親は釣りが趣味で釣った魚を捌く為木屋のマイ包丁を数本持っていた。
幼い頃から意識するともなしに両親の木屋への拘りを見て育ったせいか、気が付けば自分も木屋が気になるようになっていた。
細かいことは考えておらず、単純にそれだけの事。
　
包丁に限らず金物系は木屋に目が行く。
例えば数年前に母親がこんなタイプの爪切りを欲しがってたので、意識するとも無しに日本橋木屋まで買いに行ったものをプレゼントしたことがある。
そして、こんなのを使ってたりとかとか。。。。みたいな。
　
　
後は購入後に何かあった場合でもきっちり面倒見てくれさえすれば、作ったのは別にどっちでもええでしょ！
ってことで、どこで製造してようが（大矢で製造してようが）親の代から信頼してる木屋のブランド背負った製品なんだからどこまでも木屋が面倒見てくれるだろうしね。
勿論大矢で販売してるものを購入したって、大矢がどこまでも面倒見てくれるのは同じだろうけど。
ただ江戸幸のおろし金はもはや入手困難ではあるけど、お一人で制作されてるようで（跡取がいらっしゃらないようで）失礼ながら何かあった場合に心配。
（言ってる本人そんな心配するほど長生きしないだろうけど。）
★確実に言えること
　木屋のおろし金が大矢製作所製で無かったら迷わず大矢のものを購入してたのは確か。
　
製造元云々などと言った大人の事情は置いといて、
木屋だの大矢だの有次だの江戸幸だのと拘ったところでこのクラスだと色々な意味でどこでも間違い無いでしょうから、もうそれは趣味の問題。
木屋ブランドも良いけどやっぱ製造元の大矢のがええとか、江戸幸のおろし金が欲しいけど入手困難だし目立て直しの頃になったらどうしたら良いのだろうか。。。
とかとか１０人居たら１０通り、いやそれ以上の考え方や思いがあるだろうし。
　
「おろし金と言ったら大矢だろ！」　ってのは百も承知。
　
ご指摘頂いたお友達、そんな訳で両親の影響で木屋にしたまでですよん♪
(^-^)v
　
　
そう言えば、いつだったか大根おろしを食べながら「木屋のおろし金って大矢で目立て直ししてくれるだろうか？（あるいはその逆とか）。。。今度問い合わせてみよっと。」みたいなことを思ってたり思ってなかったり。
　
たかが おろし金、されど おろし金。
おろし金１つにも色々あるもんだ。