T.B.S.F.(TBSF)管理人の本当のひとりごと/日記

ややこしい話しは厳禁、ラフに言いたい放題。
『家族』「料理」「キャンプ」「釣り」をこよなく愛する早期退職プー太郎オヤジのひとりごと(日記)。
※キャンプも釣りもコロナ禍で自粛中な為行けてません(涙
 インドアの趣味である料理ネタばかりだけど、
 それも悪くないと思い(諦め)始めた今日この頃、なんだかなぁ。。。
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十徳ナイフ物語

アウトドアの真似事の思い出の陰にはいつも父親がいた
↑この記事でちょこっと子供の頃に憧れてた親父の十徳ナイフについて触れた。
これは、いつまでも心に残って今も拘ってる幼少期の体験(思い出?)。
そんな表現をすると“原体験” とでも言い表したくなるが、ある意味そうなのかなぁ?
 
その子供の頃の親父の十徳ナイフを引きずったまま大人になってみれば、ある時「集めてる」といった自覚が全く無いまま「集めてる」ことに気が付いた。
『俺って、、、もしかして十徳ナイフ「集めてる」んじゃね?』みたいな。
そんな程度なので一般的なナイフマニアから見たら「チッ」と言われそうなほどプチなコレクションではあるけど、自分にとってはどれも大切なもの。
特に幼い頃から今も変わらず興味があるのはビクトリノックスとウェンガー。
沢山のモデルが昆虫の標本のように張り付いててそれぞれのツールが全開で展示されてるあのショーケースを見つけると、顔をピッタリくっつけていつまでも眺めてられた。
今じゃ昔ほど(9.11以降)そのショーケースが置かれてる店舗は見なくなったが、見つけると相変わらずケースの前で釘付けになっている。
 
集めたものの中でも思い入れがあって絶対手放したくないものが最初の写真の2つ。
1つはビクトリノックス社の「キャンパー」、今も存在してるモデルだけどカタログ上はテント(?)のマークとCAMPINGという文字が消えている。
もう1つもビクトリノックス社で「アウトライダー」というモデル。
こちらの現行モデルはプラスドライバーが加わった。
これらはなんせ初めてのMy“十徳ナイフ” だったので、最高に嬉しかった。
どちらもやっと長年の思いが叶ったものだったが、使いたくて手に入れたというよりも神棚に飾って毎日拝んでた的な代物。
だが。。。
ほんとうはもう1つ同じように、いやそれ以上かな、、、大切にしてたものがあった。
それは飾って眺めるだけではなく、バリバリ使い倒してたもの。
 
その昔、集めたものの中でも一番思い入れのあるナイフを失くしたことがある。
諸事情により今は船に乗れないので2008年11月にカワハギの仕立て船に乗ったのが最後の釣り船だったが、その時に失くしたような気がしてならない(真偽のほどは不明)。
今でも「失くしたことを思い出すとダメ元で探しまくる」ことを繰り返してる程思い入れのあったもの。
大げさではなく気持ちの上では過去何十回、何百回と探し続けてきたかな。
そのナイフもまた欲しくて仕方なかったものだが、それはある時やっと手に入れることが出来たヴィクトリノックスの「フィッシャーマン」というナイフ。
釣りには必ず持参してたこれと言って思い当たるエピソードも無いが、釣り歴が長い分共に過ごした時間が長くて思い出は塵も積もれば山となっている。
 
ある時諦めて同じものを購入しようとしたが、そいつを見る度に失くしたことを思い出して凹みそうなので思い止まった。
かといって長年釣りにお供してもらってた道具が無くなると、微妙にスタイルが変わって落ち着かないため失くしたままってわけにもいかない。
さんざん悩んで代わりに購入したのが全然違うツールであるコレ。ただのペンチではない。
ハンドルからこんなのや、こんなのが出てくる。これは「レザーマンのWAVE」というモデルで、1998年発売以来三代目にあたるもの。
我が家では新参者ではあるけれど、普通に考えたら古いものだと思う。
三代目であるこいつは古くても現行品であり息の長いモデルだけど、それだけのことはあると言い切れるほど完成されている。
超お気に入りで、大切な「フィッシャーマン」を失くした心の穴を埋めるには十分過ぎる代替品。
失くした「フィッシャーマン」と並ぶくらい購入してよかったと心底思えるマルチツールだ。
今でもいじくりながら酒を飲む。
最もこれに限らず どの “十徳ナイフ” もいまだに幼い頃と同じように思い出すといじくりまわしてるが、酒を飲みながらってところといじくりまわす十徳ナイフの数が1つじゃないってとこ以外は幼い頃と全く変わっていない。
 
このWAVEは質実剛健で存在感抜群、傷も付きにくくパッと見あまり使用感を感じない程。
もちろんお飾りではなく使ってた訳だが、現時点ではまだうっとり出来るくらいの綺麗さだ。
それにガタつきが全くない。
高価なだけのことはあるなとお値段にも納得、いやお値段以上の価値はあると思っている。
タックルボックスにこれ1つ放り込んでおけば、他のツールは無くても困らないと思わせるほど便利かな。
 
そんな訳でこのWAVEは釣りにお供させるとすこぶる重宝するが、
。。。もったいない。
使わなきゃもっともったいないっしょ!
とも言われたが、そりゃご最もなご意見。
。。。でも、もったいない。
 
結局潮風や海水にさらすのが忍びなくなってきて、ある時釣りへ持っていくのをやめた。
そして新たに釣り用として調達したのがコレ。今度は今は亡きウェンガーの「フィッシャーマン」。
釣りでコルク抜きはねぇ~だろう!
とも思ったけど、失くしたのと同じものはイヤだったのでメーカーを変えてウェンガーにした。
ところがしばらく使ってるうちになんか違う。。。
友人にそのことを話したら「あの機能が4000円程度で買えるんだから安いもんじゃん、そんなに気にいってるならいつまでも拘ってないで買っちゃえ!」
と。
一理ある、いや仰る通りかと。
結局背中を押されて再びビクトリノックスの「フィッシャーマン」を購入することとなった。改めて手にすると、やはり馴染んでしっくり来る。
この手のツールはビクトリノックス社のものは91mm、ウェンガー社のものだと85mmでその差は微妙なんだけど長年使ってたせいかビクトリノックス社のツールの方が手に馴染む。
ただ、どちらのメーカーが好きかというと、、、なんとなくウェンガーかな。
でも両社のツールを実際手にしてみるとビクトリノックスの方が作りはしっかりしてるしハンドルも丈夫そうな気はしてる(あくまで主観)。
 
ちなみに、
ビクトリノックス社とウェンガー社(今現在はビクトリノックスに吸収されてしまったが)はスイスのマルチツールの2大メーカーで、両社から「フィッシャーマン」と言う名のナイフが発売されていたが更にどちらからも「アングラー」というモデルも発売されていた。
機能の違いがややこしいので後々のために整理してみたが、簡単だけどそれがこれ。どちらの「アングラー」もハサミが無い。
釣り人的にはハサミは欲しいところかな。
 
余談だけど、ウェンガーには「バス」や「トラウト」、子供の頃はマークが好きだった「フライ フィッシャーマン」などもあった。
 
と、まぁ釣りで使うツールはそんな経緯でビクトリノックスの「フィッシャーマン」へ戻った訳だが、、、
言っちゃうと、レザーマンの「ウェーブ」が一番使いやすかったかな。
これは普段使いでも “これさえあれば他は不要” と思えるほどよく出来た便利なツールなので、釣りで使ってみても同じくそう思うのは当たり前かも知れないな。
せっかく友人に背中を押されて気持ちがふっ切れて買いなおすことが出来た「フィッシャーマン」ではあるけど、「ウェーブ」は釣り用にもう1本イっちゃいたいくらい便利なツールだ。
ってのは置いといて、しばらく釣りにはビクトリノックスの「フィシャーマン」に付き合って頂くことにする。
今までは無造作にボックスへ放り込んでたが、無くさないようにパラコードを付けて首からぶら下げておくことにしましょうか。
 
 
 
話のついでに、どうしても書いておきたいことを1つ書いておこうかな。
プチコレクションの中でも最初の写真のツールに続いてお気に入りのものがある。
それはスイス陸軍に収められていた「ソルジャー」というナイフ。
その「ソルジャー」に描かれたマークについて、間違ったことが書かれているのを時折見かける。「ソルジャー」はビクトリノックス社とウェンガー社が制作して、両社仲良く半分ずつスイス陸軍に納入していた。
軍事用なので規格が厳しく全く同じものが納品されていた。。。
と、思いきや細かいことを言ったら微妙に異なるところがある。
作りとしての細かいところはそのうち気が向いたときにでも書くとして、1点だけどうしても書いておきたいことがある。
それは最も混乱を招きやすいと思われる「ソルジャー」に描かれたロゴマークについて。
 
それではそのあたりを簡単に。
まず、このマークはビクトリノックス。そしてこちらはウェンガーのマーク。最後はこれ、スイスの国旗。
新しい「ソルジャー」をスイス軍に収めている今現在でもまだビクトリノックスは「旧ソルジャー」を作り続けている。
参考までに2008年にモデルチェンジして「Newソルジャー」となったナイフがこれ。そして今尚作り続けられている「旧ソルジャー」がこちらだが、マークがビクトリノックス社のロゴに代わっている。そしてカタログ上は『ソルジャーCV AL』となった。
このCVとはCivilianModelのことで、意味はそまんまの一般市民向けってこと。
別の言い方をすると「軍事用じゃありませんよ!」ってこと。
(ALは流れからするとAloxハンドルだよってことで、アルミボディの意味じゃないと思っている。)
スイス陸軍納入用のソルジャーは「ソルジャーAL」と呼ばれており、かつブレードの根元には製造年の下2桁が刻印されている。
(「ソルジャーAL」でもこの刻印のない民生用が存在するので、ややこしい。)
 
では時折見かける最初の写真の「ソルジャー」に描かれたこのロゴマークは?
よく見るとこうなっている。ビクトリノックスでもウェンガーでもスイス国旗でもない。
どれでもないこのロゴマークは一体なんだろう?
実はこのロゴからきている。ある時(大人になってから)この子供の頃からの謎が解けた。
これはスイス軍のロゴマーク。
刻印されてるロゴはこのスイス軍のロゴを模っており、スイス軍に納入が許されたものだけに刻印できるマーク。
 
要するにスイス軍に納入することを許された全く別の会社が「ソルジャー」を作ったとしてもこのマークを入れて納入される。
デザインは規格で決めれれているためどこの会社が作っても、パッと見は同じもの。
故に、「ソルジャー」というナイフをスイス軍に納入することが許されたウェンガー社とビクトリノックス社で作成し、両者仲良く半分ずつ納入してたということ。
その前はドイツのゾーリンゲンが納入してたので、そのまま継続してたら「ソルジャー」はゾーリンゲン製だったってことになる。
そういえば関係ないけど昔ヘンケル(ゾーリンゲン)の十徳ナイフってよく見かけたけど、最近はほとんど見かけないなぁ。
 
これからCVALではない古い「旧ソルジャー」の購入をお考えの諸兄はくれぐれもご注意を。
(そんな方はまずいないでしょうけど。)
このマークをスイス軍お墨付きマークでは無く、ウェンガー社のマークと言いながら販売してるショップがあるから上記のいきさつを知らないとややこしくなってくる。
中にはご丁寧に「マークはウェンガーですがブレイドにはビクトリノックスと刻印されてます。」といった全く意味不明なコメントまで付けて販売してるところもあった。
 
子供の頃からの、この疑問が解けた時にはかなりすっきりしたのを今でもはっきり覚えている。
めちゃくちゃ嬉しかったな。
 
 
その他のお気に入りもいくつかあって、
これは手持ちのウェンガーの中では珍しく(一般的には珍しくもなんとも無い)レイヤーが沢山あるモナークというモデル。「フィッシャーマン」にノコギリとヤスリと虫眼鏡をくっつけたようなもの。
ヤスリは鉤を研げるし、ノコギリはやぶ漕ぎに使うとナイフや大げさな鎌より使い勝手がいい。
何より当時は不要と思ってた虫眼鏡は今となったら大活躍。
(うそ、必要になってきた頃には既に出番はあまりなくなっていた。)
↑老眼のことで、なりたては重宝したけど今は老眼鏡ってことです
金ノコは釣り場で使うことは無いけど、ブランクは切りやすかったかも。
多少デカイが、1つあると便利だった。
だが残念なことにビクトリノックスには継承されてはおらず、似たようなものを探してみるといきなり更にでかいスイスチャンプまでイっちゃうのかな?
古いのでダメになったらアウチ!
ちなみに壊れた場合は修理に出すと結構な金額を提示されて、しかも最も近い新品のものと勝手に交換されて戻ってきて元々のものは処分されてしまうこともあるらしい。
会社も巨大になって使う側の思い入れや愛着なんてことは考えてはもらえなくなってしまったようだ。
メーカー的には新しいのと交換する方がコストも掛からず効率的なんだろうな。
 
使い慣れた道具って、そんなもんじゃねぇ~だろ!!
。。。これも時代か。
 
 
“話のついで” のわりに長くなったが、十徳ナイフ物語は一旦終了。
でもまだまだ地味にプチコレクションは続くだろうなぁ。



コメント

  • こちらの記事のお陰で長年モヤモヤしていたロゴの疑問がスッキリ解決しました♪
    ありがとうございました。

    私もフィッシャーマン(FM)を無くしたクチですが(私のFMはトプンッと音がして海中に消えていったのですが…)、ハサミとスケールがパラコード編みにも使えて便利なので、再購入しようか、どうしようか迷っています。(^^;

    • いらっしゃいdoormanさん。
      はじめまして。
      あのロゴは知らないとややこしいですよね。
      スッキリ頂けて何よりです。

      なるほどパラコード編みに使えるってのは気付きませんでした。
      確かに重宝しそうですね。
      早速試してみます。

      有難うございました。
      m(_ _)m

  • まず、ありがとうございました。私のモヤっとが解決出来ました、私のソルジャーALの製造年までますます愛着が湧きました。

    • いらっしゃい、フランクさん
      すみません、今コメントに気付きました。
      お役に立てて嬉しいです。
      大切にしてあげて下さいネ!
      ありがとうございました。

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